マイクロストリップラインで作るオープンスタブの実力値

マイクロストリップラインで作るオープンスタブの実力値

最近では機内Wi-Fiに対応した旅客機が増えてきているが、実は弊社でもこのシステムに搭載するバイアスティの開発を依頼されたことがある。

実際に試作品を作成したところ、特性も良く対応も早いと大変に高い評価をいただいたが、政治的な問題により採用までには至らなかった経緯がある。

 

一般的には、バイアスティのチョーク回路には巻線コイルを使用することが多い。

巻線コイルは帯域が広くとれるというメリットがあるが、逆に帯域が制限されているのであればあえて使う必要はない。

そこで、マイクロストリップラインのオープンスタブ方式で実験を行ってみた。

 

今回は、RF特性とともに特別にその中身を公表してみたいと思う。

 

RF/DC port to RF port

RF /DC port to DC port

内部構造

 

通過帯域は40%程度とれており、アイソレーションもまずまずの値がとれている。

オープンスタブの実力は思っていたよりも高いことがわかった実験だった。

 

技術部 サカ


創業40年の製造業。ダイヤモンド事業からスタートしたテクダイヤは、会社本来の「人好き」が作用し、人との出会いを繰り返しながら業態変化を続ける。 現在はセラミック応用技術・精密機械加工技術・ダイヤモンド加工技術をコアとしながら先端技術のものづくりを支える。スマホやデータセンターなどの通信市場、更にはNASAやバイオ領域にも進出中。