プレス品の工程能力に対する考え方!
今回は、プレス製品の工程能力に対する考え方を少しお話しします。
工程能力管理を要求するお客さんが最近は多いのですが、プレス品で図面上にある寸法すべてについて、工程能力1.33以上を満足させることは非常に難しいといえます。
品質を確保するためには、重要な寸法とそうではない部分を明確にして、重要な寸法については、工程能力を満足させていくという作業が必要です。
ここでいうプレス品とは、例えば寸法が10箇所、15箇所以上ある複雑な形状のものとお考えください。
プレスでは、1ヶ所の僅かな寸法を修正するのは事実上不可能です。そこを修正すると他の寸法に影響が出てしまいます。
プレス品の寸法は、型の磨耗を考慮し初期を下目に設定することもよく行なわれます。ですからカタヨリのCpkが不足でもバラツキを表すCpが十分な値を確保できていれば、よしとします。
これは絶対に必要なことなのですが、客先と十分な打合せを行い、どの寸法が絶対に確保しなくてはいけない重要寸法かコンセンサスを取っておきます。
それによって金型や生産での狙いや管理項目が違ってくるからです。ところが、これができていない会社が圧倒的に多いんです。
では、また次回をお楽しみに。