チャンピオンサンプルをどう捉える!?

チャンピオンサンプルをどう捉える!?

先に中国メーカーからの提出される評価用サンプルがチャンピオン品であることで苦労するような話題を取り上げた。これに対してメルマガでアンケートを行なったところ、お二人の方からコメントいただいた。コメントくれたお二人は、アパレル業界と電子部品業界でまったく異なる業界で活躍されている方です。それぞれの立場でこの問題に対するポイントを的確に指摘してくれています。ぜひ参考にしていただきたい。

 
コメントいただいた芋たこ北京さん、通りすがりさん、ありがとうございました。

 
今回は、芋たこ北京さんのコメントを紹介します。
 

  • ◆永年に亘り、アパレル商品を扱っていた経験から言えば、工場提出見本について、チャンピオン品かアベレージ品かの議論はしないのが一番。
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    議論は現場でするもので、1-2点の見本を前にしても、現場には響かない。
     

  • ◆見本品については、それが工場のランニング品の抜き取り見本であろうが、特注して作らせた見本であろうが、提出された見本が工場でできる最上位の水準と思って扱う。
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    例えチャンピオン品であっても日本基準に合格できるレベルでなければ、工場選択肢より外す。
     

  • ◆チャンピオン品が、例え本生産ラインでなく、当該工場の技術の粋を集めた見本室での1点生産であっても、それは当該工場のどこかにこれが作れる技術が存在すると言う事。従い、見本は単に工場選択の第一歩と考える。
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  • ◆無論、ランニングしているアベレージ品を抜き出して提出してきて、実際にはそれ以上の物を作れる工場も有り、そうした優良工場を逃す可能性はある。しかし、最初の見本=お見合い写真で、アベレージ品を適当に見繕うようなおざなりの対応する工場では、今後発注を入れても、対応に疑問が残る。
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  • ◆所詮見本は見本、その上で現場に足を運び、生産ラインを決め、必要に応じては見本室や技術室の技術者の対応窓口を固定させ、その窓口を通じて技術の交渉を行うべし。
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    このコメントの中でわたしがあっと思ったのは、「当該工場の技術の粋を集めた見本室での1点生産であっても、それは当該工場のどこかにこれが作れる技術が存在すると言う事。」と言うこの文です。チャンピオン品でもそれを作るということは、その工場にそれを作る技術がある。あとは、いかにそれを継続して作れるようにするかということだ。

     
    出典:中国工場での品質管理・品質改善


    KPIマネジメント代表・チーフコンサルタント◎電機系メーカーにて技術部門、資材部門を経て香港・中国に駐在。現地においては、購入部材の品質管理責任者として購入部材仕入先品質指導及び品質改善指導。延べ100社に及ぶ仕入先工場の品質改善指導に奔走 ◎東京都/千葉県商工会連合会専門エキスパート(品質管理、製造業指導) GCS認定コーチ◎日本生産性本部経営アカデミー講師 名古屋外国語大学非常勤講師 セミナー/企業研修講師多数◎中国工場コンサルティング実績 日系中国工場品質改善及び管理体制の見直し(広東省)、中国企業品質管理体制の構築(福建省1社)、中国企業労務人事管理監査対応指導(パートナーコンサルタントと共同で実施:広東省1社)、米国D社の労務人事監査指摘事項への対応を指導、中国工場品質管理体制の構築(広東、大連など2社)、中国工場運営管理支援(広東1社)、外観検査の精度向上指導(広東1社)、中国生産委託先工場監査代行(広東1社) 国内工場管理の見直し及び製品コストダウン、外灯製造会社の5S指導、金属加工会社の品質管理・改善、生産性向上指導(1社)、金属加工会社の組織再構築、経営改革指導(1社)、板金塗装会社の5S指導(1社)、環境関連企業の新工場立ち上げ支援(1社)◎製造業向け社員研修実績 中国人管理者教育(広東、大連、厦門など3社)、コーチング研修(2社)、来日した中国企業スタッフ研修、中国赴任前研修(パソナ様)、若手社員向け中国工場の問題点と対処法(和歌山県工業技術センター様)、中国工場品質管理講座&異文化コミュニケーション(富士通テレコムネットワークス様)、仕入先様品質管理勉強会 テーマ:中国工場での品質管理の進め方(株式会社オートバックスセブン様)、中国への生産委託に伴う工程/品質管理のポイント(N社様、I社様) ◎著書 こうすれば失敗しない!中国工場の品質改善<虎の巻>(日刊工業新聞社)、雑誌「標準化と品質管理」2012年8月号特集記事執筆(日本規格協会)、外観検査の不良見逃し・ばらつき低減(技術情報協会・共同執筆)、通信教育講座「外観目視検査の進め方と留意点」担当講師(テキスト執筆、添削指導) ◎KPIマネジメント http://www.prestoimprove.com/index.html ブログ「中国工場での品質管理・品質改善」https://ameblo.jp/prestoimprove/