シーケンス制御講座「リレーについて」

シーケンス制御講座「リレーについて」

基礎からはじめるシーケンス制御講座

最低限の知識:リレーについて

シーケンス制御の基本、リレー回路の説明をします。

シーケンス制御の入門です。リレー回路を理解すればPLCのプログラムを作るのは容易になります。

まずはリレーがどのようなものか説明します。

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上の写真が一般的なリレーです。

端子台に取り付けてあるため、配線をネジで行うことができます。

通常は透明なリレー部分と黒い端子台の部分は別々に購入します。

 

このリレーがどのような役目を行うのでしょうか?

下に横から見た写真を載せています。

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上の写真はリレーを横から見た写真ですが、中にある青いテープの部分がコイルです。

このテープの色は仕様によって違います。

このコイルに電圧をかけると電磁石になり、コイルの右側の接点を引き付けます。

引き付けることにより接点が離れたり引っ付いたりして、スイッチみたいな動きになります。

 

またコイルにはいろいろなものがありますので、ACタイプ、DCタイプ、電圧などを注意して使用してください。

写真ではわかりにくいのでイラストにして見ました。私が書いたので、よけいに分かり難いかも知れませんね。

まず下のイラストがリレーの通常の状態です。

スクリーンショット 2017-01-31 12.40.48

上のイラストはリレーに電源を供給していない状態です。

接点のCとBが導通しています。そしてCとAは離れています。

コイルの部分は電磁石になっています。

 

それではリレーに電源を供給します。

電源はコイルに電圧をかければいいのです。

このリレーのイラストは交流なので交流をかけます。

スクリーンショット 2017-01-31 12.40.57

するとリレーのコイルが電磁石になり、接点を引き付けます。

すると今度はCとAが導通状態になります。

そしてCとBは離れます。

 

このように普段は導通がなく、コイルを動作させたときに導通がある接点を「a接点」と呼びます。

そして普段は導通があり、コイルが動作したときに導通がなくなる接点を「b接点」と呼びます。

つまり「C-A」間はa接点、「C-B」間はb接点です。

 

ここで両接点に共通のCがあります。

これは「COM」と書き、共通という意味です。

呼び方は「コモン」とよびます。また、AやBやCの部分を端子と呼びます。

 

リレーは透明なカバーに入っているものが一般的で、接点は2個か4個が制御関係でよく使用されています。

そしてリレーの下からは端子が出ていますが、最初に紹介したリレーの写真のように、端子台に挿して使うのが一般的です。

では、端子台(ソケット)に挿した場合の端子の配列を説明します。

スクリーンショット 2017-01-31 12.41.08

上の図は一般的な配列で、どのメーカーでもほとんど同じです。

リレーの上に端子の番号が書いてあります。

端子台側にも端子の番号が書いてあります。

 

基本的に内側同士がa接点となります。

初めて使うときは確認をしてください。

それでは簡単に接続してみましょう。

 

その前に取り決めをしておきます。

下記のように記号を決めておきます。

スクリーンショット 2017-01-31 12.41.16

上記の電気記号は正式には違うかもしれません。

ここでは理解するために使用します。

実際にメーカーから図面をもらったときも、メーカーによっても記号は違っています。

 

ユーザーが分かれば問題ないみたいです。

正式に覚えたい方は、別途勉強をお願いします。

では簡単に接続をしてみましょう。

スクリーンショット 2017-01-31 12.41.26

上の図では、押しボタンスイッチを押すと、リレーのコイルに電流が流れてコイルが動作します。

するとリレーの接点も動作します。

接点が動作することによって電球が点灯します。

 

押しボタンスイッチを放すと、接点も放れて電球は消灯します。

鋭い人は気づいたかもしれませんが、実はこの回路何も意味がない無駄な回路なのです。

この場合直接押しボタンスイッチで電球を点灯させればいいのです。

 

では次の回路図で考えて見ましょう。

スクリーンショット 2017-01-31 12.41.34

この回路では電球の部分をLEDに変更しています。

LEDなので電圧が違います。つまり押しボタンスイッチ部分がACなのでそのままLEDを点灯させることはできません。

(LEDはDCなので)そこでLEDの回路にはDC電源を供給し、リレーの接点を動作させて点灯させているのです。

 

この回路も細かく突っ込めば直接DC回路に押しボタンスイッチをつければいいのですが、説明が進まないのでこのまま話を進めます。

このようにリレーによって電圧を変えたり、違う系統の回路を動作させたりできます。

しかしまだこれはリレー制御とは呼べません。

 

補足ですが、タイマーと呼ばれるものを説明しておきます。

タイマーも基本はリレーと同じです。

接点が動作するタイミングを任意に変更できるのです。

スクリーンショット 2017-01-31 12.41.46

基本はリレーと同じです。

タイマーは上にダイヤルがあり、このダイヤルがタイマーの設定時間となっています。

たとえば上の回路で説明すると、タイマー1秒に設定しているとします。

 

押しボタンスイッチを押すとタイマーのコイルに電流が流れます。

しかしまだこの時点では接点は動作しません。1秒後に動作します。

つまり押しボタンスイッチを押して1秒後にランプが点灯するのです。

 

これがタイマーです。タイマーもリレー制御で使用しますし、シーケンスの基本です。覚えておいてください。

リレーについての基礎知識がついたところでリレー制御について説明をしたいのですが、リレー制御を説明する前に、センサーなどの信号をリレーに入力する方法を説明しておかないといけません。

リレー制御の回路があっても、動作させる入力信号が取り込めなければ意味がないからです。

 

次はセンサーなどの信号の入力を説明しようと思います。

 

出典:『基礎からはじめる シーケンス制御講座』

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1977年、広島県福山市生まれ。武永制御 代表。「基礎からはじめるシーケンス制御講座」管理人。◎福山職業能力開発短期大学校(制御科)を卒業。某電機会社にて設備エンジニアを務めた後、武永制御を創業。◎著作に『図解入門よくわかる最新シーケンス制御と回路図の基本』(2013年 秀和システム)、『これだけ!シーケンス制御』(2014年 秀和システム これだけ!シリーズ)がある。◎基礎からはじめるシーケンス講座 http://plckouza.com/index.html