クリーンルームの扉が突然閉まりづらくなった。真相は、意外なところにあっ...

クリーンルームの扉が突然閉まりづらくなった。真相は、意外なところにあった。

第3話 クリーンルームの話

今日は私が普段働いている“クリーンルーム”のお話です。

このブログを読んでくださっている方なら、クリーンルームとはなんぞやということはご存じかと思います。

が、話のテンポが取りづらいので書きます。

 

クリーンルームとは、

 

  • 単位面積における0.5μm上の粒子数によって制限された空間
  • 必要に応じて温度、湿度等についての管理も行う

 

ものすごく簡単に書くとこのようなものです。

さらに平たく言えば“ものすごくきれいな部屋”ということです。

この部屋の管理も私がやらせていただいているお仕事の一つです。

 

この仕事を通して学んだことは、“日々の変化、細かいことに目を配ろう”ということです。

当たり前と言えば当たり前ですが、こういったことの積み重ねを書いていくのがこの日記なのでお許しください……。

日々、クリーンルームにいると様々な問題が起こります。

 

外の環境に引っ張られて、クリーンルーム内の温湿度が変化してしまったり…

部屋の内圧が変化したり…

特に温湿度のように日々の変化が数字として見やすかったり、肌で感じやすいものであればすぐに気づき対応することができるのですが、変化を感じにくい“圧力”などは対応しづらいものです。

 

以前、クリーンルームの手前の扉が閉まりづらくなるということがありました。

この時私は、不思議だな、とは思っていましたが特に気にかけてはいませんでした。

扉閉まらない現象が起きてからしばらく経ち、日々の点検でドラフトの吸引が弱くなっているということがわかりました。

 

そのためドラフトの修理を行いましたが、その時なぜか一緒に“クリーンルームの扉”も治ったのです!!

この時私はハッとしました。この一連の現象は全てつながっていたのです。

真相はこうです。

 

ドラフト故障

ドラフトの吸引が弱る

普段一定の部屋の内圧がドラフトが吸ってない分高くなる

部屋から外に逃げる空気の勢いが増す

“扉が閉まりづらくなる”

 

実は扉の異変に気が付いた時点で、ドラフトの故障に気が付けたのです。

このように、日々の細々とした変化は異変に気が付くためのヒントとなっています。

小さな変化も見逃さないように、日々目を光らせて、鋭い技術者を目指したいものです。


創業40年の製造業。ダイヤモンド事業からスタートしたテクダイヤは、会社本来の「人好き」が作用し、人との出会いを繰り返しながら業態変化を続ける。 現在はセラミック応用技術・精密機械加工技術・ダイヤモンド加工技術をコアとしながら先端技術のものづくりを支える。スマホやデータセンターなどの通信市場、更にはNASAやバイオ領域にも進出中。