オフライン作業での識別ができていない!!
今回は、この工場監査で見つかった不具合事例をひとつ取り上げます。
工程やその作業を一つひとつチェックしていったときに、
これはまずいというものがありました。
オフラインの作業で製品の識別が不十分で、混入の危険性があるものがあったのです。
工程の概要は、部品を組み立てる工程と、
それら組み上がった部品を組み立てて最終製品にする工程からなっています。
基本的に流れ作業になっています。
製品の組立工程で、ある機能の検査をするのですが、
検査器の関係でオフラインでの検査となっていました。
その機能検査は、組立途中で一度、組立後にもう一度検査をする必要がありました。
同じ検査であることと検査器を複数台用意できないことから、
同じ検査器で組立途中のものと組立後のものを検査していました。
この検査工程を見たときに、検査待ちしているこの製品は、
組立途中のものか組み上がりのものかどっちなんだろうという疑問がでました。
見た目でぱっと判断できないのです。
つまり、この検査工程での識別が不十分ということです。
まず、製品そのものの表示が不十分で、ラインのどの段階から来た製品かがわかりません。
また、検査が終わったものを置く場所もラインのどこに戻るものかの表示や区別がなく、
一緒に置かれている状況でした。
この工場は中国企業としては、決して管理レベルの低い工場ではありませんが、
イレギュラーな工程(オフラインをイレギュラーな工程と考えて)では、
このような管理不備が起こりますので、
工場監査では見落とすことなくしっかりチェックしてください。