よい資格認定でも漏れはあった!(その2)
今回は、資格認定に漏れがあった具体的事例について話をします。
この工場の最初の工程で加工したものの検査をある装置を使って行っていました。
その装置の所で検査内容の確認と発見された不良の処置について聞きました。先方の担当者は丁寧にそれについて説明をしてくれました。
その中でこの装置の検査判定は誰でもできるものではなく、それなりの人がやらないとできないとの話がありました。
なるほどと思いその時に検査をしていた検査員の名札を見ましたがこの装置の検査資格はありませんでした。
資格を持っていない検査員が検査をやっているのかと思いましたが違っていました。
実はこの検査装置の検査は資格認定されていなかったのです。誰でもできる検査ではない、だからこそ資格認定の対象としてふさわしいのです。
次にこの検査をできる人はどういう人なのかを聞いてみると、この装置の使い方と判定について教育を受けた人とのことでした。
実際は、きちんと教育を受けた人が検査を行っていました。この点で、この検査の信頼性は担保されていたことになります。
その場でどうしてこの検査を資格認定の対象にしていないのかと質問しました。
すると班長さんは「えっ」という顔をして、そんなこと思いもよらなかったような感じでした。
その日の工場監査のまとめの際に、関係者にその装置にこそ資格認定が必要ではないか、検討して欲しいとお願いしました。
翌日には回答があり、資格認定することにしたとのこと。そして認定された検査員のリストも既に作成されていました。
資格認定を仕組化しているので、やると決めたら他と同じようにやればよいのでとても素早い対応でこれまた感心しました。