あたり前のことが当たり前でない・メール送信事例?!
「中国の作業者は何も知らない人たちと考えるくらいの覚悟が必要だ」
わたしが講師を務める中国工場セミナーでは、このことを最初に言います。
そんなことはわかっていると言う方も多いのですが、実際の行動が伴っていなっていないのが実状ではないでしょうか。
典型的なこととして、「何も知らない。そうは言ってもこれくらいはわかるだろう。」「これくらいは知っているだろう。」と思ってしまうのです。
実際には、中国人の作業者レベルの人たちは、我々日本人が考えている以上に何も知らないので注意が必要です。
今回は作業者ではなく事務員の話ですが、そんな事例を紹介したいと思います。
わたしの駐在員時代は、仕入先・取引先の改善指導を担当していましたが所属は品証部門ではなく資材部門でした。
自分たちが買っている部材の品質は自分たちで責任を持てと言うのが会社の考え方でした。
利点としては、非常に動きやすく、問題が発生した時の行動が早く出来ました。
資材部門であるので当然部材を買っている購買担当者たちとも近く、彼ら・彼女らの仕事ぶりも間近に見ていました。
仕事柄取引先には様々なお願いや要求をすることが多々ありました。
ある時、取引先に対して一斉に通知を出す案件があり、購買担当者に自分の担当の取引先に通知をするように上位者から指示が出ました。
方法はFAXまたはメールのどちらでもよいということでした。
ほとんどの担当者がメールで取引先に通知内容を送っていたようでした。
ところが、ある購買担当者が取引先に一斉にメールをしたときに、BCC送信せずに取引先のアドレスをすべて宛先に入れていました。
つまり、取引先には送信したこちらの取引先名がすべてわかってしまったのです。