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電力小売の契約変更が早くも伸び悩む、5月末の累計で80万件弱 (石田雅...

電力小売の契約変更が早くも伸び悩む、5月末の累計で80万件弱 (石田雅也,[スマートジャパン])

 電力・ガス取引監視等委員会が発表した2016年5月の速報値によると、家庭を中心とする低圧の契約変更件数は全国を合わせて1カ月間で25万9235件だった(図1)。低圧の小売自由化を開始した4月には53万7343件あったことから、月間の契約変更件数は早くも半分以下にまで減っている。


 2カ月間の累計でも80万件弱にとどまった。全国の低圧の契約件数8547万件に対して1%に満たない(図2)。地域別では東京電力の管内が51万件で1.7%、次いで関西が18万件で1.3%まで伸びた。そのほかの8地域は低調だ。沖縄では2カ月が経過しても契約変更はゼロの状態が続いている。多くの地域の家庭では新規に参入した小売電気事業者の料金やサービスに魅力を感じていないようだ。

 その一方で従来の電力会社による自由料金の新メニューへ移行する件数が大幅に増えている。5月だけで90万件を超えて、2カ月間の累計では130万件に達した。小売電気事業者に契約を変更した件数と比べて1.6倍にのぼる。この状況を見る限り、電力会社に対する一般家庭の信頼感は失われていない。

特別高圧・高圧のシェアは9%台に

 販売電力量は全国の合計で628.8億kWh(キロワット時)だった(図3)。前年同月の644.5億kWhと比べて2.4%の減少である。企業や自治体が利用する特別高圧・高圧は1.8%の減少にとどまったものの、新たに自由化の対象になった家庭・商店向けの低圧が4.5%減と大きく落ち込んだ。

 このうち新規参入の小売電気事業者が販売した電力量は40.5億kWhで、全体に占めるシェアは6.4%になった(図4)。全国10地域の中で小売電気事業者のシェアが最も高いのは東京の10.1%、次いで関西の10.0%だ。市場規模が大きい2つの地域でシェアが10%を超えている。

 東京では特別高圧・高圧の分野で小売電気事業者のシェアが14.2%に達した。一方の低圧は1.5%である。関西では特別高圧・高圧のシェアは14.0%、低圧のシェアは1.4%になっている。10地域の合計では特別高圧・高圧が9.1%、低圧が0.8%である。特別高圧・高圧のシェアは2015年度には8%台だったことから、低圧の自由化に合わせて小売電気事業者のシェアが伸びてきた。


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