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下水汚泥がドル箱に、大阪市の処理場でバイオガス発電しFITで販売 (三...

下水汚泥がドル箱に、大阪市の処理場でバイオガス発電しFITで販売 (三島一孝,[スマートジャパン])

 大阪市では2015年5月に、OGCTS、月島機械、月島テクノメンテサービスの民間事業者3社と契約を締結し、バイオガス発電事業に乗り出すことを発表。同市が運営する4カ所の下水処理施設に発電設備を設置し、バイオガス発電を行う準備を進めてきていた(関連記事)(図1)。

 同事業は、民間の資金とノウハウを活用した民設民営方式による、下水処理場でのバイオガス発電事業で、大阪市の4処理場(大野下水処理場、海老江下水処理場、放出下水処理場、住之江下水処理)で発電事業者が自己資金で発電設備を建設。FIT制度を活用し、20年間の発電事業を行う。発電に伴い発生する廃熱は、消化槽の加温に利用し、効率的なエネルギー利用システムを構築するというものだ。



図1 消化ガス発電事業のスキーム 出典:OGCTS

日本最大のFIT利用バイオガス発電事業

 下水汚泥処理の過程で発生する消化ガスは、メタンを主成分とする可燃性ガスであり、都市ガスの半分ほどの熱量を持つバイオガスである。再生可能エネルギーの中でも下水由来の安定的な都市資源であり、未利用資源の活用という意味でも、地球温暖化対策の1つとして有効利用が期待されている。

 4処理場合計の発電能力は約4090kW(キロワット)、想定年間発電量は約2580万kWh(キロワット時、一般家庭約7100世帯相当)となる。FIT制度(「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく固定価格買取制度)を活用した国内最大規模の下水汚泥消化ガス発電事業だといえる。



図2 各処理場における発電設備概要 出典:OGCTS

第1号となる大野下水処理場

 今回は、その第1号として「大阪市大野下水処理場」内でのバイオガス発電事業を2016年8月1日から運営開始する。大阪市大野下水処理場消化ガス発電事業の発電能力は、750kW、想定年間発電量は約5500千kWh(一般家庭約1500世帯相当)となる(図3)。



図3 大阪市大野下水処理場の全体図 出典:大阪市

 今後運営する3社では、OGCTSが発電事業の運営、TSKが発電設備の設計・建設、TTMSが発電設備および付帯設備の保守・修繕という役割分担で20年間の同事業への取り組みをさらに進めていくとしている。


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