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メータークラスタの表示に奥行き感を、HUDの機構を応用 (齊藤由希,[...

2016/11/1 IT media

メータークラスタの表示に奥行き感を、HUDの機構を応用 (齊藤由希,[MONOist])

 カルソニックカンセイは、「人とくるまのテクノロジー展2016」(2016年5月25〜27日、パシフィコ横浜)において、HUD(ヘッドアップディスプレイ)を応用して奥行きのある表示を実現したメータークラスタなどを搭載したコックピットを出展した。接近車両を検知する電子ミラーや、手元を見ずに操作できるタッチ入力デバイスなども組み合わせ、視線移動の少ない安全運転を実現する。



視線移動を低減するカルソニックカンセイのコックピット (クリックして拡大)

奥行き感のあるメータークラスタで焦点が合いやすく



メータークラスタに奥行きを持たせる (クリックして拡大)

 メータークラスタは、ミラーを使って虚像を前方に投影するHUDの仕組みを応用して、従来よりも遠くに見えるようにした。

 通常、メータークラスタはドライバーのアイポイントから750mm程度離れているが、今回のコックピットでは1200mm前方に表示が投影される。HUDでは曲面ミラーを使用するが、メータークラスタ向けには平面ミラーを採用した。

 フロントガラスに投影するHUDも組み合わせ、視線や焦点の移動を低減しながら運転に必要な情報を得られるようにしたという。

 2016年6月からミラーをカメラで置き換えたミラーレス車の公道走行が解禁になるのをにらみ、電子ミラーも搭載した。後側方から車両が接近するのをカメラが検知すると、近づいてくる方向を音と光で知らせる。電子ミラーの表示は、ドライバーが操作してズームイン/ズームアウトを行える。

 また、メータークラスタには自車を上から俯瞰した映像も表示し、車両が接近してくる方向を分かりやすく示す。



左側の後方から車両が接近中。左側の電子ミラーに映っており、メータークラスタでも接近を知らせている(左)。後方の車両との距離が近くなると、光で注意喚起する(右) (クリックして拡大)

左側の後方から車両が接近中。左側の電子ミラーに映っており、メータークラスタでも接近を知らせている(左)。後方の車両との距離が近くなると、光で注意喚起する(右) (クリックして拡大)

 カルソニックカンセイは、1988年発売の日産自動車のクーペ「シルビア」が乗用車向けで日本初搭載したHUDを量産納入した実績がある。「HUD開発が下火になった時期があり、現在量産している車種には供給していないが、技術の向上は続けている」(同社の説明員)。

手元は見ないが、自分の手を見ながら操作できる

 出展した左ハンドルのコックピットは右腕を預けるアームレストの手を置く部分にタッチ入力デバイスを配置している。ドライバーはメータークラスタに表示されたオーディオや空調のメニューを見ながらタッチ入力で操作する。



ドライバーの右手を撮影するカメラが赤い円で囲んだ位置に設置されている(左)。このカメラの映像を合成することで、手元は見ないが自分の手を見ながら操作できるようにした(右) (クリックして拡大)

ドライバーの右手を撮影するカメラが赤い円で囲んだ位置に設置されている(左)。このカメラの映像を合成することで、手元は見ないが自分の手を見ながら操作できるようにした(右) (クリックして拡大)

 この時、前方に目を向けたまま確実な操作感をもたせるため、メータークラスタのメニュー表示にドライバーの右手が動く様子を合成し、前方に目線を向けながら手元を見られるようにした。ドライバーの右手は、車内天井に取り付けたカメラで撮影している。このコックピットではドライバーの手元を撮影する用途でしか使っていないが、「乗員検知やドライバーの状態監視として使うこともできる」(同社の説明員)。


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