改善の発表会を開きましょう!(1)

改善の発表会を開きましょう!(1)

この写真は先日お伺いしたK社での改善の発表会の様子です。

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K社では毎月一回、昼休み後の30分を使って数人の方がその時のご自分がやった代表的な改善をみんなの前で発表します。全員が持ち回りで一年に一回は必ず発表をすることになっています。

私は「チョコ案」という改善のやり方を提唱しています。

「社長も改善」の内容がそのチョコ案なのですが、K社でもそれを実行しています。

 

そして皆さんが改善を継続して実行し、大きな成果を出し続けていくために是非ともやっていただきたいのが発表会です。

みんなの前で話をするのは緊張しますが、自分でやったことですから暗記は不要です。

プロジェクターで映された写真を使いながら、なぜそれをやったかとか、どういう成果が生まれたかとか、苦労話などを簡単にしてもらいます。

 

それを聞いたみんなは、他の人がどんなことで困っているのかとか、どういう改善のやり方で結果が出たのかという情報など、普段だとなかなか伝わらない自分以外の人や部署といった会社全体のことがわかるようになります。

そして最後に工場長がそれらの改善を評価し、実行者の努力をほめちぎり、今後の課題をお話しした後、全発表者にご褒美が渡されます。

人前で話をするのは苦手という方も多いと思いますが、自分で実行した改善のことですから、必ず話せます。

 

そしてしっかり準備するとみんなにちゃんと伝わります。

話す力は考える力に比例しますから、改善力がこうやって向上していくのだとわかります。

こういうチャレンジをみんながすることでこれからの厳しい変化の時代に立ち向かえるのです。

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◎現場改善No.1コンサルタント。大手自動車メーカーにて、一貫して生産効率改善(IE)を担当し、その改善手腕を見込まれて、社命にてスタンフォード大学大学院に留学。帰国後、若くしてIE責任者として、全国の主力工場を指導、抜群の成績をあげる。 ◎現在、 柿内幸夫技術士事務所の所長 として、自動車、家電、食品、IT関連メーカーなどを指導。「現場で、全社員が一緒に改善する実勢指導」という独自のノウハウで、社長・工場長はもとより、現場の人たちから絶大な信頼をよせられる。中小企業のドロ臭さと、最新鋭の工場ラインの双方を熟知した手腕に、国内だけでなく欧米、中国、アジアの工場の指導に東奔西走する毎日である。 ◎1951年東京生まれ。東京工業大学工学部経営工学科卒業、スタンフォード大学修士課程修了、慶応大学にて工学博士号取得。 ◎著書「最強のモノづくり」(御沓佳美 共著)「“KZ法”工場改善」「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「5Sでつくる高収益工場ビデオ」「図解でわかる生産の実務 現場改善」「現場改善入門」「現場の問題解決マニュアル」他多数。平成16年日本経営工学会経営システム賞受賞。工学博士、技術士(経営工学)。