3つの改革

3つの改革

1.隕石

「インターネットは、大昔ユカタン半島に落ちた隕石が恐竜を絶滅させたようなインパクトを、地球にもたらすだろう。」

1995年にソニー社長に就任した出井伸之氏は、日本の産業界へこうした警鐘を鳴らしたそうです。

 

当時の国内電機産業は半導体や液晶などで世界を引っ張っていました。

しかし、その後の20年で状況は一転、日本が世界に誇った電機産業は出井氏の予想どおり、“隕石で絶滅した恐竜”に……。

その後は、GAFAに代表されるアメリカ大手IT企業が世界産業界のけん引役を担っています。

 

この警鐘から約20年が経過しますが、巨大な隕石が再び、日本の基幹産業である自動車業界を直撃しようとしています。

「100年に一度の大変革」と表現しているのはトヨタ自動車の豊田章男社長です。

自動車産業を襲う隕石の正体は、電動化や自動運転など「CASE」と呼ばれる技術革新とCASEは儲からないという現実です。

 

現在、EVの生産コストはエンジン車より130万円上回っています(米マッキンゼー・アンド・カンパニーの試算)。

さらに、自動車メーカーは基幹部品となる電池を外部から購入することになります。

その上、自動運転技術などのIT関連コストが上乗せされるのです。

部品コストが低減して採算が改善されても、車1台あたりの利益は確実に減りそうです。

また、車の「シェアリング」が普及し、新車需要が年間200万台規模で失われるという予測もあります。

(出展:日本経済新聞 2019年10月23日)

 

次の隕石は確実に自動車産業界を直撃することになるでしょう。

今、自動車メーカーは、生き残りをかけた変革、改革に必死です。

2.現場を変える

企業の本質は“変化対応業”、“変化創出”にあるといわれています。

また、“事業の目的は顧客を創出すことにある”と指摘しているのはドラッガーです。

 

こうした知見を踏まえれば、儲かる工場経営の判断基準は“外部にある”と気づきます。

外部に焦点を当てて、“内部を変える”のが経営者の仕事であり、景気ではなく、時代を読んで、2手先の手を打たなければなりません。

 

弊社は、中小製造企業の付加価値額生産性向上をテーマにご指導をしていますが、付加価値額生産性は、中小製造企業に求められる外部への対応力を図る指標、そのものであると考えるからです。

付加価値額の定義はいろいろですが、現場で簡便に使いたいという理由で、弊社では、単価-@変動費で評価することをすすめています。

「単価」は“外部”との関係で決定される数値です。付加価値額生産性が、外部への対応力を図る指標と考える所以です。

 

外部に焦点を当て、外部環境の変化を先読みし、付加価値額生産性を向上させるのが、儲け積み上げの要諦となります。

ですから、全ての現場活動は、付加価値額生産性を向上させるには?という経営問題を解決する手段になっていなければならないのです。

付加価値額人時生産性で外部への対応力の水準を把握し、それを高め続けるために現場活動のPDCAを回し続けます。

経営者の方々が手にする成果物は、まさにこれです。

現場活動のPDCAを回し続ける体制、仕組みを定着させ、付加価値額生産性を持続的に高めます。

 

そこで、弊社のご指導では、儲かる価格を設定し、付加価値額を効率よく積み上げる現場活動に的を絞っているのです。

ただ、これはあくまで、仕事のやり方、手順、ノウハウです。

こうした仕事のやり方、手順、ノウハウを生かし、現場活動のPDCAを回し続ける体制、仕組みを定着させるには、 現場の思考回路を変えなければなりません。

新たな仕事のやり方に挑戦するわけですから.

3.改革

弊社のご指導では、儲かる価格を設定し、付加価値額を効率よく積み上げる現場活動に的を絞っています。

ただし、成果を定着させ、持続させるには、言うまでもないことですが、“改革”が必要です。

 

現場の思考回路を変えなければ、新たな仕事のやり方が定着するわけがありません。

弊社では、それを3つの改革と呼んでいます。

 

現場改革、意識改革、構造改革。

 

伊藤が大手から中小製造企業へ転職し、現場の管理者を担っていたときに至った考え方です。

赤字職場を黒字化するのに、1年半以上、試行錯誤しました。

中小現場で改革を進めようと考えるなら、大手とは違った手法が必要であることに気づいたのです。

 

付加価値額生産性を向上させる活動を継続させる動機付けとも言えます。

「改革」がなければ、生産性は高まりません。

貴社には、3つの改革を進める土壌がありますか?

1)現場改革

W杯ラグビー日本代表のスローガン「ONE TEAM」が有名になりました。弊社の考える現場改革はこれに通じます。

弊社が考える現場改革とは「組織で仕事をする仕組みをもつこと」です。

 

大手では“組織”で仕事をしています。

大手とは多くの人の集まりですから、そもそも、ベクトルがそろっていないと仕事になりません。

 

忖度というのは、組織の負の面ですが、新たなことを立ち上げるための根回しや事前検討はそれ自体、無意味なことではなく、規模の大きな組織を効率よく動かす知恵です。

そして、一旦動き始めれば、大きな成果を手にできるのも組織ならではのことです。

 

一方、中小の現場では、その規模故、職人的、属人的に仕事をやってもそこそこできてしまいます。

それが故に、従来の仕事のやり方でも問題はないと考える現場もあるようです。

一人、一人がばらばらに、職人的、属人的に仕事をやっても、成果は限られるでしょう。

 

当の本人は自分は頑張っているとの満足感があるかもしれませんが、経営者の立場からでは、満足できないはずです。

経営者は、組織やチームで仕事をすれば、効率的に大きな成果を手にできること知っています。

 

ただ、これは経験しないとわからないことです。

ですから、一人、一人がばらばらに、職人的、属人的にやるのが普通になっている現場では、致し方がないことかもしれません。

組織やチームで仕事をすれば、効率的に大きな成果を手にできることを体験させることです。

 

そこで、注意しなければならないのは似非職人です。

自分のやり方が一番だ、とにかく自分でやる、外部から言われたくない、他人に教わりたくないという似非職人はいませんか?

現場への影響力が大きいベテランがこうした似非職人であったりすると、その現場の若手をはじめ、その他のメンバーは、組織で仕事をする楽しさや意義を感じることができません。

ネガティブな雰囲気が醸成されます。

 

「ウチの現場には問題はありません。」

と主張するメンバーが現場リーダーとなっている職場でしばしば感じることです。

本当の職人は現場改革に熱心であり、懐が広く、聞く耳をもっています。

本物プロの思考回路は、「会社を良くしたい、成長させたい」という一点にのみ従っているからです。

 

したがって、経営者は似非職人を生み出さない、放置しない環境を整備する必要があります。

経営者ご自身の参謀役、右腕役を育成できているか、いないかにもつながる課題です。

現場改革をやり切れるかどうかはこの課題にかかっています。

弊社の考える現場改革とは「組織で仕事をする仕組みをもつこと」です。

2)意識改革

意識改革は「顧客視点を持つこと」につきます。

顧客に選ばれる製品や商品を効率よく造って、持続的な競争優位を確立します。

まずは、顧客に選ばれなければどうしようもありません。

商売ですから、顧客に焦点をあてる必要があるのです。

現場がこの観点をもっているかどうかが、意識改革のポイントであると考えています。

 

現場の判断軸が、“自職場”や“自分”になっていませんか?

 

製造現場には、そこに特有な2重構造があります。

現場が持つ視点を説明したものですが、製造現場では作業者視点と顧客視点の両者をバランス良くもつことが大切です。

顧客視点は重要ですが、それのみでも現場の強みは発揮できません。

作業者視点で自職場の強みにこだわる姿勢も欠かせないのです。

ただ、作業者視点が強すぎる現場が多いとも感じてます。

 

現場が顧客視点をもつことは、儲かる仕事のやり方につながるわけですから、その意味を理解させることが必要です。

外を知ることが、顧客視点をもつことにつながることがあります。

例えば、主要顧客を積極的に現場へ招待し、現場リーダーが顧客の生の声に触れる機会をつくるのは具体策のひとつです。

現在、ご指導している経営者のなかに、展示会で自社ブースを出展した際、現場のキーパーソンにアテンダーをさせた方もいます。

その経営者は、ブースを訪問してくれる見込み客とやりとりしていれば、顧客視点を身につけられると考えました。

弊社が考える意識改革とは「顧客視点を持つこと」です。

3)構造改革

全ての中小製造経営者が願うのは「儲かる体質」。

儲かる体質の解釈は多様ですが、弊社では「赤字になりにくい体質」と考えています。

そして、赤字になりにくい度合い、程度を示したのが損益分岐点比率です。

 

貴社の損益分岐点比率はどの程度でしょうか?

 

詳細はセミナーなどでお伝えしていますが、伊藤がかって担っていた10数人規模の職場のなかに、損益分岐点比率が90%後半、97%、98%という水準のところがありました。

売上高が数%下がるだけで、もう赤字です。

 

そんななかで、東日本大震災が発生、2か月間ほど、売上高が前年対比で60~70%減った体験をしました。

枕を高くして眠りたかったら、損益分岐点を下げなければならないと痛切に感じた次第です。

損益分岐点比率では固定費と付加価値額を比べます。

この指標から、豊かな成長を実現させる固定費以上に付加価値額を積み上げていく重要性を実感できるのではないでしょうか?

経営資源に制約があるので、成長させる固定費の効率を高め、付加価値額生産性を向上させること、向上させられる体制に変えることが構造改革の狙いとなります。

弊社が考える構想識改革とは「付加価値額生産性を向上させる体制を持つこと」です。

4.生産性向上の土台 をつくる

儲かる工場経営では、納期遵守以外に、はずせない論点があります。

付加価値額生産性向上です。

納期遵守の重要性は今も、これからも変わりませんが、それだけでは豊かな成長は実現できないことを現場に理解させる必要があります。

 

納期遵守以外の論点に気づけば、「ウチの現場には問題はありません。」という言葉が現場から出るわけはないのです。

これら3つの改革は、全てが揃って、機能するものです。

現場改革をやり、意識改革が進んで、構造改革が達成される……というものではありません。

 

現場改革のためには意識改革と構造改革が必要です。

さらには、意識改革のためには現場改革と構造改革、構造改革のためには現場改革と意識改革が欠かせません。

全てを同時に進めていく必要があります。

 

次の隕石は自動車産業界を直撃することになりそうです。

裾野の広い自動車産業の変化は、自動車産業のみならず国内製造業全体へ影響を及ぼすことになるでしょう。

変化は必ず起きます。

 

そこで、経営者は、外部に焦点を当て、外部環境の変化を先読みし、その変化に対応させて内部を変えるのです。

3つの改革で生産性向上の土台、雰囲気、場をつくります。付加価値額生産性を向上させ続けるためです。

隕石の存在を現場に理解させ、現場活動を促さなければ生き残れません。

3つの改革で納期遵守以外の論点を明らかにします。

 

一方で、重要性は十分に理解できるけれども、緊急性に欠けるので、「改革」業務になかなか着手できないという経営者は少なくありません。

そうした場合は、外部の力を活用することもお考え下さい。

ご自身だけで進められても結構ですが、外部の力を生かせば、時間を買えます。

弊社もそうした経営者の方々の後押しをして、成果を手にしていただいております。

次は貴社の番です!

 

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製造業専門の工場経営コンサルタント。金属工学の専門家で製造/生産技術、生産管理、IEにも詳しい。エンジニアの視点で課題を設定して結果を出し、工場で儲ける仕組みを定着させることを得意とする。コア技術の見極めに重点を置いている。 大手特殊鋼メーカーで20年近く、一貫して工場勤務。その間、エンジニア、管理者としての腕を磨く。売上高数十億円規模の新規事業の柱となる新技術、新製品開発を主導し成功させる。技術開発の集大成として多数の特許を取得した。 その後、家族の事情で転職し、6年間にわたり複数の中小ものづくり現場の管理者を実地で経験した。 大手企業と中小現場の違いを肌で理解しているのが強み、人財育成の重要性も強調する技術系コンサルタントである。 技術立国日本と地域のために、前向きで活力ある中小製造企業を増やしたいとの一念で、中小製造業専門の指導機関・株式会社工場経営研究所を設立。現在、同社代表取締役社長。1964年生まれ、名古屋大学大学院工学研究科前期課程修了。技術士(金属部門)