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日本製造業の危機!2019年〜東京ビッグサイトで展示会が開催できない!...

日本製造業の危機!2019年〜東京ビッグサイトで展示会が開催できない!?

2020年の東京オリンピック、日本経済へのカンフル剤として大きな期待が寄せられていますが、その一方で心配な出来事も。。。

2019年と2020年、東京ビッグサイトと幕張メッセが使えなくなり、

例年通りに展示会が開催できない

という事態が発生しています。

製造業企業にとって展示会は、自社の技術のPRや営業、商談のための大事な活動。約2年間、展示会活動ができないのは大きな痛手となります。

東京オリンピックと展示会中止問題、どんな影響が出てくるのかまとめました。

いつから使えなくなる?経済損失は?

この問題について情報を発信し、署名活動などを行っている 2019-2020会場問題・署名サイト によると、東京ビッグサイトはメディアセンターとして使われることが決まっており、2019年4月から2020年11月までの20カ月利用できなくなります。

また幕張メッセも一部競技の会場になり、会期中は使用不可。両会場でこの期間中に行われる展示会やイベントは500本以上あるとし、これらが縮小や中止の危機に陥っています。

さらに経済的損失は、平成19年のビッグサイトの公式記録では、年間300本の展示会での商談で約3兆円の売上が成立していると言われています。日本展示会協会によると、経済的な影響は2020年の7ヶ月間に限っても1兆2000億円と見込んでおり、さらに装飾や電機工事など展示会を支援している企業の仕事量も激減するとしています。

対策は?

東京ビッグサイトと幕張メッセが使えないのであれば、その期間だけ名古屋や大阪、その他の地方の展示会場で開けばいい。そんな意見もありますが、東京ビッグサイトと幕張メッセの面積が8万㎡と7.2万㎡に対し、大阪のインテックス大阪は7万㎡、ポートメッセ名古屋は3.4万㎡、パシフィコ横浜は2万㎡で、3カ所合計しても足りません。また、これらの会場でも毎年行っているイベントがあり、割り込んでいくのは容易ではありません。

さらに、出展企業は全国から集まるので宿泊施設や交通インフラが必要です。その点でも代替地で行うのは難しいと見られています。

さすがに、20カ月まるまる使えないのはまずいということで、東京都や東京ビッグサイトは工期の調整や、東京テレポート近くに2万㎡の仮設会場の建設など対策を実施する予定。当初の20カ月間まったく使えないという状況よりはだいぶ緩和されるようですが、2020年の会期中は使えない、不足の状況は変わらず。

■参考:ねとらぼ、東京オリンピック時期に東京ビッグサイトは「利用不可」 2019・2020年問題、これまでの改善点と課題は

ウルトラCの解決の提案も

日本展示会協会と東京ディスプレイ協会と電設協議会は1月26日に合同会見を開催。8万通の請願書を提出し、この問題解決のために2つの提案を発表しました。

・ビッグサイトと同規模の仮設展示場(8万㎡)の首都圏への建設
・ビッグサイト以外へのメディアセンターの新設

さらに2番目の「メディアセンターの新設」では、こんな仰天の提案を。

豊洲新市場をメディアセンターとして使用する

混迷が続く豊洲新市場の移転問題に対し、これをメディアセンターとして使えないかという提案。これは驚きですね。

この意見は報道でも多く取り上げられ、ネットでも話題になりました。

上記の関連3協会は、ネットでは圧倒的多数が賛同しているとする一方、「汚染されている土地と言われているので、外国メディアに失礼にならないか」 「すでに様々なことが決まってしまっている中、現実的に難しいのではないか」 という慎重な意見もあると示唆しています。

■参考:twitter検索、豊洲 メディアセンター

東京オリンピック会期中の展示会問題 署名運動も

日本展示会協会や有志による団体が署名運動を展開中。日本展示会協会がこれらの活動を集約し、4月23日現在で14万5129件が集まっています。

■参考:日本展示会協会、東京オリンピックによる展示会中止問題に関する署名 特設サイト

■参考:2019-2020会場問題・署名サイト

これからどうなる?

とは言え、実際のところ問題は山積み。解決策も見出せておらず、展示会主催者や出展を検討している企業、来場客は戸惑うばかり。そろそろ方向性を示さないといけない時期に来ています。

国際イベントニュースによると、4月26日に主催者向け説明会が行われるとのこと。内容は、「2019及び2020年度の展示会場の利用制約」「この期間の利用調整」「仮設展示場の概要」「ビッグサイト拡張棟(南展示棟)」の予定。

■参考:国際イベントニュース、展示面積ゼロの危機

ここでどんな解決策が示されるのでしょうか。

何はともあれ、展示会が開催できないというのは、日本製造業にとって大問題。ただでさえ中国など他国の展示会の存在感が増すなか、ここで足踏みするのは得策ではありません。よい解決策が出てくることを望みたいですね。

■参考:日本展示会協会


1975年群馬県生まれ。明治大学院修了後、エレクトロニクス業界専門紙・電波新聞社入社。名古屋支局、北陸支局長を経て、2007年日本最大の製造業ポータルサイト「イプロス」で編集長を務める。2015年3月〜「オートメーション新聞」編集長(現職)。2016年5月〜「ものづくりニュース by aperza」編集長兼任。 趣味は釣りとダーツ