工夫を加えた職場パトロールで実効性を高める

工夫を加えた職場パトロールで実効性を高める

工夫を加えた職場パトロール(職場巡視)で、実効性を高めた安全衛生活動を継続する、という話です。

 

職場パトロールを定期的に実施していますか?職場パトロールの実効性は維持されていますか?

 

1.職場パトロール(職場巡視)

安全衛生の活動に関しては、組織的に取り組んでいる現場が多いと感じています。

QCDの仕組み化がなかなか進まない現場であっても、安全衛生の取り組みは組織で取り組む。

災害だけは絶対に起こさない!という経営者の強い意思の表れです。

 

経営資源に制約がある中小製造企業では、あらゆる仕組みづくりができるわけではありません。

優先順位をつけて取り組まざるを得ない事情があります。

その結果、仕組みづくりの優先順位を考える必要がでてきます。

そうして上位に挙げられるのは安全衛生です。

安全衛生への配慮なくしてモノづくり事業はあり得ません。

現場では人が汗してモノづくりに励んでいます。経営者は安全衛生を最優先に考えます。

 

労災を発生させたときをイメージできれば、自然とそうなります。

現場の作業者とその家族を悲しい状況へ至らせることは絶対に避けたいからです。

悲しい状況に至ると、とても辛いです。

モノづくりを事業とするならば、安全衛生の取り組みは最優先課題なのです。

加えて、安全衛生のトラブルを発生させると、工場経営上も辛い状況に陥ります。

原状回復のために多くの工数が割かれます。

 

さらに労基署など外部機関との対応も必要です。

災害を頻発する工場……というのでは地域での評判にも傷がつきます。

イメージや信用の低下という問題が発生する懸念が高まります。

 

組織的な行う安全衛生活動の代表的な取り組みに職場パトロール(職場巡視)があります。

管理者、現場リーダー、各工程キーパーソンが、主に安全衛生の視点で現場を見て歩きます。

場合によっては改善、5S、作業標準順守の視点も加わります。

改めるべき点、直すべき点に焦点を当てて、問題点を現場で見つけるのです。

現場によっては、チェックシートで巡視結果を定量化しています。

週一回程度の頻度が多いです。

 

関係者で現場を見て回り、安全衛生の問題を共有化します。そうして、問題点を解決する。

おおむねこのような流れで職場パトロール(職場巡視)が進みます。

こうした取り組みがしっかり機能している現場は問題はありません。

心配なのは、職場パトロール(職場巡視)が形骸化している現場です。

職場パトロール(職場巡視)は形骸化していませんか?

 

2.実効性を高めた安全衛生活動を継続する

中小製造現場の管理者をやっていた頃、安全衛生活動はしっかりやっていました。

先に挙げたように他の仕組みは不完全でしたが、安全衛生活動は組織的でした。

当然、その中で、職場パトロールもありました。

チェックシートにしたがって問題点を指摘する。その問題点を会議で共有する。そうして問題を解決する。

チェックシートに従って問題点を挙げるのですが、指摘事項が定型化しつつあることを感じました。

つまり、チェックシートで記録を残すことが目的化したようなそんな感じに陥っている雰囲気を感じたのです。

こうした活動は、ある意味では難しいです。事が起きたわけではないのです。

 

ですから、忙しい生産活動の中でも、こうした活動の実効性を高めるには工夫が必要であると感じます。

忙しさのために、おざなりになる事態を工夫で避けるのです。

 

当時、管理者の立場で工夫をしました。

「今週は、問題点ではなく、各現場で優れた点を挙げていこう!」

「今週は、問題点を見つけたら、その場で、速攻で皆で、直してしまおう!」

この2つは良かったです。

 

優れた点を挙げれば、問題点が見えやすくなります。

問題点を見つけるだけでなく、その場で皆で直してしまえば、担当のキーパーソンの「指摘された感」は減ります。

一方で、直してもらったことで自然と今後は留意しようという気にもなるでしょう。

 

安全衛生活動は優先順位一番です。ですから、組織的に行っている活動の実効性を高めたいのです。

活動の形骸化を防ぎます。

工夫を加えた職場パトロール(職場巡視)で実のある安全衛生活動を継続します。

 

安全衛生活動の実効性を高めるしくみづくりをしませんか?

 

まとめ。

工夫を加えた職場パトロール(職場巡視)で、実効性を高めた安全衛生活動を継続する。

 

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出典:株式会社 工場経営研究所 伊藤哉技術士事務所


製造業専門の工場経営コンサルタント。金属工学の専門家で製造/生産技術、生産管理、IEにも詳しい。エンジニアの視点で課題を設定して結果を出し、工場で儲ける仕組みを定着させることを得意とする。コア技術の見極めに重点を置いている。 大手特殊鋼メーカーで20年近く、一貫して工場勤務。その間、エンジニア、管理者としての腕を磨く。売上高数十億円規模の新規事業の柱となる新技術、新製品開発を主導し成功させる。技術開発の集大成として多数の特許を取得した。 その後、家族の事情で転職し、6年間にわたり複数の中小ものづくり現場の管理者を実地で経験した。 大手企業と中小現場の違いを肌で理解しているのが強み、人財育成の重要性も強調する技術系コンサルタントである。 技術立国日本と地域のために、前向きで活力ある中小製造企業を増やしたいとの一念で、中小製造業専門の指導機関・株式会社工場経営研究所を設立。現在、同社代表取締役社長。1964年生まれ、名古屋大学大学院工学研究科前期課程修了。技術士(金属部門)