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中高生が企業からのテーマに挑む! Mono-Coto Innovati...

中高生が企業からのテーマに挑む! Mono-Coto Innovation FINAL開催

デザイン思考を活用した創造力を育む学習塾や、研修運営を行う株式会社Curio Schoolが主催する、企業が提示するリアルなテーマ課題に対して中高生がアイデアを考え、プロトタイプを製作し、解決に挑む“創造力の甲子園”、「Mono-Coto Innovation(モノコトイノベーション)」決勝戦が4月1日(土)東京・日本科学未来館で開催された。

開演に先立ち、Curio School代表取締役 西山氏は、「多くの人は課題に気づかず見過ごしてしまうが、大事なことは自分で課題を見つけて、何かを行動して創ること。自分で行動して形にすること。『創る文化』を作りたい」と話した。

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決勝大会出場企業・テーマ

この決勝には、2016年7月から始まった「アイデア予選」、東京・山形・京都で開催された「地方決勝」を突破した10チームが出場できる。

参加企業とそれぞれのテーマは下記のとおり。

 

コクヨ株式会社
日ごろの小さな不満を解決する文具

株式会社でん六
同年代(中高生)が食べたくなる・手に取りたくなる豆菓子

パナソニックES 住宅設備株式会社
中高生の皆さんがお風呂が楽しくなるモノ・コト

富士通デザイン株式会社
パーソナルコンピュータの再定義

京都機械工具株式会社
あなたの能力を進化させるツール(モノ+ アプリ)

株式会社IBUKI
キャンプでもやりたい!キャンプだからこそ使いたい!そんな○○

後藤電子株式会社
振動エキサイターを用いた次世代型スピーカー

日本電産株式会社
回るもの、動くもので、世界中の中高生にワクワク・ドキドキを

Spiber株式会社
新しいカリキュラムの創造

クロステックスポーツ株式会社
中高生のスポーツ部活動の場で欲しくなるモノ

FINAL審査基準

デザイン思考に基づく以下4項目で審査され、優勝チームにはシリコンバレーツアーが贈呈される。

1.ニーズ性(10点×5名)
ユーザー観察/分析から共感できるニーズを導き出せているか

2.着眼点(10点×5名)
着目したシーンや発見した課題んい納得感や新鮮さがあるか

3.独創性(10点×5名)
解決策・アイデアがユニークで、オリジナリティがあるか

4.挑戦性(10点×5名)
試作・テストの挑戦を通じ、アイデアをどこまで築き上げたか

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プレゼンの様子

コクヨ株式会社:日ごろの小さな満を解決する文具
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株式会社でん六:同年代(中高生)が食べたくなる・手に取りたくなる豆菓子
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パナソニックES 住宅設備株式会社:中高生の皆さんがお風呂が楽しくなるモノ・コト
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富士通デザイン株式会社:パーソナルコンピュータの再定義
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京都機械工具株式会社:あなたの能力を進化させるツール(モノ+アプリ)
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株式会社IBUKI:キャンプでもやりたい!キャンプだからこそ使いたい!そんな○○
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後藤電子株式会社:振動エキサイターを用いた次世代型スピーカー
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日本電産株式会社:回るもの、動くもので、世界中の中高生にワクワク・ドキドキを
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Spiber株式会社:新しいカリキュラムの創造
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クロステックスポーツ株式会社:中高生のスポーツ部活動の場で欲しくなるモノ
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結果発表!

第3位は……Spiber株式会社:新しいカリキュラムの創造

イジメ解決プログラム……妊婦への“考育”
「イジメでは家庭のストレスが原因であることが多い」「0〜3歳が人格形成時期」であることに着目し、子供の育成に対して意識が高まる「妊娠」時期をターゲットに、自分の子供の頃のストレスシーンをVRで再現・再体験し、「育つ環境」について考えるアイデア。

当時の子供の視点と、これから自分がなる親の視点、両方を体験をすることで、子供とのコミュニケーションについて自分ごと化された状態で考える機会を与える“考育”プログラムです。

社会的にも課題とされている「イジメ」や「教育」に対して真正面から向き合う姿は、メッセージ性が高く、記憶に残るプレゼンでした。
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受賞者コメント
「とても経験になりました。参加してよかったです」

 

第2位は……富士通デザイン株式会社:パーソナルコンピュータの再定義

どこでも自由に使える環境に“合わせる”パソコン「ATOMOS」
狭いテーブルでパソコンを使用したり、大人数で画面を共有する際に、周りの物や人が移動したりと「環境をパソコンに合わせて使用」するのではなく、環境やスペースにとらわれず自由にパソコンを楽しみたい!という学生をターゲットに、「環境がパソコンに合わせる」と、パソコンのあり方を再定義したアイデア。

コンパクト、かつプロジェクターやスピーカー、キーボードなど機能ごとにパーツをカスタマイズして使用できるプロトタイプを目の前に、会場からは「欲しい!」の声が寄せらせました。

プレゼンでは、学生が学校や通学路を舞台に、製品が大活躍する(甘酸っぱいシーンもあり)プロモーションビデオが披露され、これまた企業CMさながらのクオリティに驚かされました。
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受賞者コメント
「皆で100%出し切ったので悔しい、どうしても1位が良かった。プレゼン時にたくさん拍手をいただき、ありがとうございました。嬉しかったです」

 

第1位は……クロステックスポーツ株式会社:中高生のスポーツ部活動の場で欲しくなるモノ

楽で楽しい新感覚ウォータージャグ『楽ジャグ』
運動部に所属する学生をターゲットにしたアイデア。

ジャグの衛生面やかさ張る形状・材質に着目し、汚れたら取り替えることを前提に材質は布製に変え、水を入れない際は折りたたみ可能と、衛生面・運用面ともに改善。

夏場にしか登場せず、従来の製品が当たり前とされ、なかなか注目されなかったインサイトを、運動部であるメンバーならではの視点で課題解決されました。部活動以外にも防災やキャンプといった野外で活躍できる優れものです。
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受賞者コメント
「鳥肌が立っています。表現しきれないが、良かったにつきます。普段は仲の良いメンバーが議論に熱くなりケンカしたことも今となっては良い思い出です」

「企業の方にもたくさん迷惑もかけてしまったが、今まで長い間ありがとうございました。たくさんの方の協力があってここに立てています」

「みんなでシリコンバレーに行きたいくらいですが、代表して行き、成長して帰ってきます」

 

受賞企業コメント
「おめでとうございます。皆さんの努力に一喜一憂させられました。『こんなことがあるんが、できるんだ』と色んなことを皆さんから教わりました。

また、この場を提供してくださった方々ありがとうございます。私たちも新しい発見に目覚めることができました。

皆さんにとって今日が出発点となり新たなスタートが切れればと思います。シリコンバレー、代表として楽しんできてください」

総評・出場者へのメッセージ

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株式会社ALE 代表取締役 岡島礼奈氏

「とても楽しませていただきました。順位が出てしまっているものの、皆さんのアイデアはどれも引けを取らないものだと思いますし、部分部分で見ると、全てのアイデアが本当にすごいとものだと感じました。

私が点数を付ける上で気にしたことは『世界展開できるか』という点です。今後は市場規模や競合、マネタイズといった観点も含めて考えると、より面白くなると思います」

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株式会社Xiborg 代表取締役 遠藤謙氏

「イノベーションという言葉の裏には泥臭い部分があり、これまでやってきたこと全ての価値をプレゼンだけで伝えるのは難しいと思います。

プレゼンだけ上手くて中身がない とならないように。コアとなる自分の力が無いと、デザインシンキングなどのストラテジーも役立たないものになってしまいます。今受けている義務教育を無視しては次のステップにいけないと思います。まずは地面を固めてから進んでいってください。

世界は広く、もっとすごいヤツはたくさんいる。狭い所でなく、世界に出て自分がどれだけ小さいのか、どこに行きたいのか見てきて欲しいです」

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株式会社ハピキラFACTORY 代表取締役/ソニー株式会社 新商品企画担当 正能茉優氏

「皆が当然だと思っていることに、世の中が気付いていないことはたくさんあります。『自分たちの当たり前』にいかに価値があるのか。それをきちんと伝えていことで、世の中が変わるということに気付いてもらえればと思います。

皆さんが持っているアイデアや想いがは仕事になる可能性もあります。自分に期待感を持ち続けてください。考えるだけでは世の中変わりません。

『どう創り・広めて・使ってもらい・売っていくのか』自分たちのアイデアのアウトプットにこだわっていってください」

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株式会社浜野製作所 代表取締役CEO 浜野慶一氏

「中高生の年齢でこんな経験ができるなんて羨ましいです。これから長い人生を歩んでいく中で、やりたいことがどんどん出でくると思いますが、最終的には「どれだけ世の中が豊かになるか」という想いを持ち続けて欲しい。

『坂道は、いかに苦しくても登っている時が一番楽しい』という孫正義さんの言葉がありますが、皆さんへのはなむけの言葉として贈ります」

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株式会社Curio School 代表取締役 西山恵太氏
「今回の経験が、身近にある問題を見つけ、どう解決していくのかを自分で考え進めていくきっかけになったのではないでしょうか。

創る過程で不安になることもあると思いますが、それを支えるのは自分の感性。最後まで自分の感性を信じて、諦めず最後まで頑張ってください」

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株式会社O2 代表取締役 松本晋一氏

「私はMono-Coto Innovationのファンです。これから頭で考えることが増えてくると思いますが、自分の心に聞いてYESだったらYES。信じる力、それらを全力でぶつけることを忘れないで欲しいです。

この国に新しい知恵の・人の・仕事の流れを創りたい。ファンとして、この場を社会に届け、輪となり、社会を変える取り組みを広げていきたいです」

最後に、運営委員長よりメッセージをいただきました

株式会社Curio School 取締役CMO 染谷優作氏

「FINALISTのプレゼンが会場にいた多くの方の心を動かしたように、彼らの創造性は社会を動かすチカラを秘めています。しかし、このチカラも内に秘めているだけでは勿体無い。企業とつながり、社会とつながる。彼らが挑戦できる場を用意し、支援する。そんな仕組みが必要でした。

この1年を通し、『Mono-Coto Innovation』という場で中高生と企業双方が力を合わせ、未知の課題に挑戦する中、共に学び合い、育ち合う瞬間に何度も出会いました。

次世代との共創体験は企業にも多くの気づきと価値をもたらします。

日本中の企業・学生とワクワクする未来を創る。
その想いを胸に、2017年も我々は挑戦していきます。

ご興味をもたれた企業の皆さま、この新しいムーブメントに是非ご参加ください!」

筆者の一言

壇上に上がる学生らの緊張感は結果発表まで高まり続け、結果発表とともに空気は一変、感極まり涙を流す様子や、悔しさいっぱいの様子に、胸が熱くなると同時に、決勝大会まで一緒に駆け抜け、見守ってきた企業側や運営チーム皆様の気持ちを想像して、またじわりとくるものがありました。

ものづくりへ真っ直ぐに向き合う高い熱量を体感し、「大人も(筆者も)もっと頑張らねば!」と、背筋がピンと伸びる思いで会場を去りました。

今年もMono-Coto Innovation2017を開催予定とのこと! 
詳細わかり次第、こちらでも告知いたします!

<< 本プログラムに関するお問い合わせ:info@mono-coto-innovation.com >>

2016final

ものづくりニュース編集部です。日本の製造業、ものづくりの活性化を目指し、日々がんばっています。